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小児矯正とは
成長を利用した矯正治療です
成長を利用して矯正治療ができるのは、小児期だけです。このメリットをできる限り活かした治療法で、小児矯正に取り組んでいます。
歯並びが悪くなる原因は、遺伝のほかに、指しゃぶりが長く続いたり、固いものをかまなかったりすることが考えられますが、根本にはあごの小ささがあります。
乳歯は2~3歳でほぼすべて生えそろいます。その後もあごは成長を続けるため、本来であれば6~7歳ごろには乳歯と乳歯の間に隙間が生まれるはずです。ところが、現代の子どもたちはあごがあまり成長せず、幼児期と比べてもさほど大きくなっていないケースがよく見られます。そのため永久歯がきれいに並ばないのです。この状態を根本から変えるためには、あごの成長を促進させる必要があります。成長期にある子どもなら、それができるのです。
小児矯正は10歳未満までに
小児矯正の適齢期は5歳といわれますが、治療の意味がわからないと本人の協力が得られないこともあります。一方で、あごの成長は8歳までにほぼ終わり、10歳以降は治療が難しくなるため、治療可能な期間は限定的です。そこで当院では、小学校入学を一つの目安に受診されることをおすすめしています。
治療であごが広がれば、その後にワイヤーなどを使った歯列矯正をせずに歯並びがよくなることも。歯列矯正が必要な場合でも、治療のための抜歯率が下がると考えられます。結果的に治療期間も短くて済み、コストも抑えることができます。
なぜ小児矯正が必要なの?
口呼吸がおよぼす悪影響
あごを広げる小児矯正のメリットは、鼻腔通気の改善にもあります。最近、お口をポカンと開けた子どもが増えていますが、これは口で呼吸をしている証拠。口呼吸のままでは、お口周りの筋肉が発達せずに表情が乏しくなることがあり、お顔の印象にも影響します。また滑舌が悪くなることも。口呼吸になる原因も、あごの発育不足にあると考えられます。
口呼吸の放置はキケン
上あごが小さいと、スペースが足りないため鼻腔が狭くなって鼻から呼吸がしづらくなります。すると鼻腔の環境が悪くなって、アレルギーや喘息などの疾患にもつながるのです。口呼吸になると感染症のリスクが高まり、睡眠時のいびきは無呼吸や低呼吸の可能性もあります。
小児矯正であごを広げると、呼吸器疾患が改善するケースは多く見られます。以下の症状がある場合は、口呼吸かもしれません。将来の健康のためにも、受診を検討ください。
口呼吸のサイン
- いつも鼻が詰まっている
- 普段、お口がポカンと開いている
- いびきをかく
- 滑舌が悪い
- 唇が乾燥する
- 唇をよくなめる
- 猫背など姿勢が悪い
- 風邪をひきやすい
- 食事のときにクチャクチャと音がする
小児矯正を検討する目安
就学のタイミングを治療の目安に
小児矯正を効果的に進めるには、矯正を始めるタイミングが大切です。定期健診に通っている場合は、歯科医師から治療の提案をされることもあります。目安としては、小学校に入学する6~7歳ごろ。気になる症状がある場合は、早めに受診されることをおすすめします。
矯正治療が必要なケース
- 5、6歳になっても、乳歯と乳歯の間に隙間がない
- 口呼吸をしている
- 下の前歯の永久歯が内側から生えてきた
- 乳歯のときから上の前歯が飛び出している
- 受け口になっている
当院の小児矯正
固定式装置であごの成長を促進
当院では、固定式の矯正装置を導入して、あごの成長を促しています。固定式のため確実な治療が可能となり、将来的に得られるメリットは大きくなります。
◎急速拡大装置
スペースが足りないため歯が並ばないと判断した場合に、上あごの幅を広げるために用います。骨格や歯列のアンバランスを改善し、口呼吸から鼻呼吸への改善が期待できます。
治療期間 | 約2年〜3年 |
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治療回数 | 24回〜36回 |
メリット
- 歯が並ぶスペースを確保できる
- 鼻呼吸への改善が可能
- 確実な成果が得られる
デメリット
- 装着後に違和感が伴う
- 装置装着後、一時的に喋りづらくなる
- ブラッシングしにくくなる
◎上顎前方牽引装置
上あごの発育不全が原因となる「受け口」を治療します。お口の中に固定式の装置を取り付けてフェイスマスクにつなぎ、上あごを前方に成長させることで受け口の改善を図ります。
治療期間 | 約2年〜3年 |
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治療回数 | 24回〜36回 |
メリット
- 上あごの成長を促進させることができる
- フェイスマスクは就寝時だけでOK
デメリット
- 毎日専用の輪ゴムを交換する必要がある
- 違和感を覚えたり痛みを感じることもある
◎舌側弧線装置(リンガルアーチ)
1本から数本の歯を動かすときに使用します。奥歯にバンドをつけて装着します。ワイヤーが歯の裏側にあるので、見た目の違和感はありませんが、ブラッシングがしにくくなります。
治療期間 | 約2年〜3年 |
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治療回数 | 24回〜36回 |
メリット
- 歯を移動させることができる
- 従来の矯正装置に比べて、痛みが少ない
- 違和感がなく、見た目が気にならない
デメリット
- 装置が舌に触れて傷をつくることがある
- 自分ではブラッシングがしにくいので仕上げ磨きが必要
治療の流れ
1精密検査 精密検査でお口の状態を確認します。
2診断・カウンセリング 検査結果をもとに矯正が必要かどうかを診断します。状況を詳しく説明し、ご納得いただいたのちに、治療スタートとなります。
3装置をセット 必要な装置をお口の中に取り付けます。
4経過観察・調整 基本的に1カ月に1度の診察で経過を確認します。必要に応じて装置を調整し、あごの成長を促します。
※治療期間の目安は、1年半~3年です。
料金
小児矯正 | 220,000円~550,000円(税込) |
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調整費 | 5,500円(税込) |
※調整費は月に一度、必要になります。